偶然性を学問する

Keiichi Hashimoto Keiichi Hashimoto
偶然性を学問する

皆さん、新しい出会いは生まれているでしょうか?

こんにちは。

コロナ禍でずっと悶々としている中、一つ自分の中で考えていたことを記事にしてみることにしました。 突然ですが、皆さん新しい出会い(人であったり物事であったり)、生まれているでしょうか?

当然のことですが、家の中に居る機会が増え、遠くに外出する機会が減り、新しい出会いが減っているという方は多いのではないでしょうか。 でも、新しい趣味とか昔やっていた事に再度取り組んだり、新しい本や映画やアニメに出会ったり、そういう趣味的な出会いは増えているかもしれませんね。

新しい知り合い、新しい仲間、コロナ以降は出会う機会が減っているのが当たり前かと思います。 逆にコロナ以降増えている人は、是非そのコツを教えてください。(切実) 正直色々困っています。

人と人の出会う機会が減るとどうなるでしょうか?

人は一人で突き抜けたものを生み出すことも出来ますが、多くの場合、人と人の出会いで新しいものが生まれるきっかけになる事が大半かと思います。 コロナ禍では、一般的には新しい物事が生まれにくくなっているのではないでしょうか。

僕の業務的にも実感があって、コロナ以降に適応するために【現事業】をどうしていくかと考えているお客さんの方が多く感じます。 人が多く動くような形での新規事業のキックオフだったり、複数社で協力して新しいことを始めるというのは盛んでないようです。 新しい事業、新しい仲間、新しい雇用、一般的には生まれにくくなっていると言えるのではないでしょうか。

皆さん運は良い方でしょうか?

ところで皆さん、運は良い方でしょうか? コロナ禍を機に色々と考え直していたのですが、僕の運もなかなか数奇な感じです。いくつかご紹介します。

ジョジョの格闘ゲーが仕事になる

友人の家にジョジョの格闘ゲーをやりに行った結果、大規模ECを立ち上げることになる。

若者に合コンを紹介したら、生涯のビジネスパートナーに会う

会社の若者に合コンをセッティングした際、若者を邪魔をしてはいけないと抜けた先のビアバーで、EC事業をともに作っていく事になる方に会う。 その方の紹介で、いくつも大きい仕事を一緒に成し遂げている。

おばかアプリ選手権に出場したら、Microsoft AzureのMVPになる

リーマンショックで当時参画していたプロジェクトがなくなった後、途方に暮れた僕はおばかアプリ選手権に出場。 ギターからPCの文字入力ができるかなりイかしたアプリで登壇。 せっかくZeppTokyoでプレゼンするので、バンド演奏もやらしてもらいました。 相当景気が悪いご時世に、大分ブッ飛んでいたと思います。

おばかアプリ選手権

宜しければこちらのリンクからどうぞ。

https://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0907/17/news117.html

ここで当時Microsoftの方に会って「君面白いね」というのが僕のAzureを加速させるきっかけとなったのでした。 その後、よりAzureをやりこみ、Azureを通じて、Azureコミュニティを通じて、多くの人と会い、長い年月をかけて仲間を作り、今に至ります。

お前は何を言っているんだ

ここにあがった例だけでも、僕が何を言っているか、良くわからないですよね。 僕も同感で原因と結果が一致しないというか、自分でも言っている事と結果が一致しない部分があります。

でもこういう偶然って、皆さん経験があるのではないでしょうか

あの場に行ってなかったら、出会わなかった仲間や仕事。

あの場に参加していなかったら、あの人と話さなかったら気付かなかった未来。

コロナは皆さんから、こういった出会いから生まれる偶然を奪っているケースが多いと思います。 この状況に自分はどう立ち向かうべきなのか、ずっと考えています。

歴史上、偶然がもたらした好例

歴史上においても偶然は人類に多大な恩恵をもたらしています。

ポラロイド

皆さんご存知、ポラロイドカメラがうまれるきっかけとなったのは、 創業者ランドの娘が「どうして撮影した写真がその場でみえないの?」と疑問を呈した事が発明のきっかけと言われています。

電子レンジ

電子レンジは、レーダーのそばで働く人のチョコが溶けるという偶然の現象に着目したことがきっかけと言われています。

サランラップ

元々ブーツの中敷きが生鮮食品の保存用として使われることになります。

Slack

もともとゲーム会社社内の開発用コミュニケーションツールでしたが、社外でも使えるのではという気付きから。

偶然から幸運が生まれる条件がある

偶然について調べるうちに一つ分かったことがあります。 素敵な偶然に出会ったり、予想外の何かを発見する事は単なるラッキーではなく、 偶然に幸運が生まれる環境(洞察力、観察力、発想力、発見力)を準備しておく必要があるという事です。 ※この予想外の偶然はセレンディピティと呼ばれる事があります。

Action(行動)

偶然から何かを生み出すために、行動による試行錯誤が備えとして必要です。

  • イベントに顔を出す(イベント、飲み会、勉強会)
  • 適切な場所に身を置く(職場、コミュニティ)
  • 勉強して公開する(ブログ、登壇)

Awareness(気付き)

偶然から何かを生み出すために、気付きやすくなる事が必要です。

  • 新しい事知らない事に触れる
  • 面白い人や物事に気づく
  • アンテナを高くしておく

Acceptance(受容)

偶然から何かを生み出すために、多様性を受け入れやすくなっている事が必要です。

  • 異なる考えや物事を許容する

ところがコロナと偶然性は相性が悪い

先ほど記載した条件がコロナ禍だと相性が悪いことが増えます。(取り消し線を付けました。)

Action(行動)

  • イベントに顔を出す(イベント、飲み会、勉強会)
  • 適切な場所に身を置く(職場、コミュニティ)
  • 勉強して公開する(ブログ、登壇)

Awareness(気付き)

  • 新しい事知らない事に触れる=自由な時間が増える人はチャンス
  • 面白い人や物事に気づく
  • アンテナを高くしておく=どこから良い影響を受けたものか。。。

Acceptance(受容)

  • 異なる考えや物事を許容する=SNSや報道を見ているとどうでしょう?頭が痛くなりますね。。。

困ったどうしよう

このままでは、自分の偶然性が行き詰ってしまうと考え、今幾つか試しています。

  • オンラインにコミュニティを作る
  • オンラインで完結する仕事を研究する
  • オンラインで人を育てる

オンラインにコミュニティを作る

今雑談会議というイベントを毎日17時から開催しています。 詳しくはこちらに書いています。

雑談会議

在宅勤務中に下手すると1日丸々声を発しないことがあり精神的に落ち込む事が増えたので、まず声を出せる場を作ろうという事で始めました。 毎日17時くらいから、内部向けだと20人強、外部向けだと60人強集まって、雑談してます。 多くの人数で集まれて声が出せるとなるとTeamsが一番音質でも優れていて、利用しています。 当初はYouTuberになってWebinarするのか、と思いこみがあったのですが、現時点では双方向に雑談できることが良いと思っています。

最初は話すのが自分だけだったが

最初は、僕が過去に勉強していたもの紹介(源氏物語、冷戦、ロジカルシンキング、ロシア、アイスランド)を細々やっていたのですが、 毎日続けるにつれ、毎週Azure の 「WebAppsやPaaSを触ってみた」を紹介してくれるメンバー、「Azureのアーキテクチャ解説」、「C#の話」、雑学(スパコン、電気、空想上のUI)、そして若手が自分の状況について語る等、2週間先まで登壇予定が埋まる位続いており、既に50回を超えています。

2か月盛況のうちに続いたというのも好感触で、仲間と共有できる時間はかなり増えた感があります。 チームが別だったり、プロジェクト関係ない仲間とは、この機会がないと数か月話していない事でしょう。

外部向けにも公開

ある程度続いた実績から、仲間内だけだった雑談会議を「一緒に仕事をしてNDAがある間柄」「ネットの不特定の方」に向けても試験的に開催しています。 最近、Connpassにコミュニティを作り外部の不特定多数の方を呼べるようになったので、今後はお客さんとこういう場を設けるのも良いかと思っています。

現状は仲間の孤独感を和らげる精神安定剤、Azureについて知る場、外部の人とお話しする場、という状況ですが、どういった形に偶然転ぶのか楽しみにしています。

オンラインで完結する仕事を研究する

僕が事業としているシステム構築は、複雑なものが多く、全く会わずに済ませられるかというと現状難しいと考えています。 コンペ前の情報提供、場合によってコンペ、提案、キックオフ、現場を見ての要件定義。また、その根底となる参加者メンバーとの信頼構築、 作った後の受け入れ試験、どれをとっても会わずに済ませるのはHP構築とか規模の小さいものならOKかもしれませんが、 顧客の中心事業に関わる場合、会わずにゼロから成し遂げるのは、かなり難しい。

けど難しいまま、今後もこのままかというとそうではなく、何かの工夫によって普及してく部分はあると思います。

そこで、オンラインで受注から納品まで完結する仕事を少し調べて勉強してみることにしました。 デザイン、絵や美術の作成、サイトの作成、音楽の仕事(作曲、編曲)はかなりオンライン発注が普及していて、 このコロナ期間に昔やっていた音楽を再開したこともあり、音楽で実験してみることにしました。 デザインやサイトの制作は、比較的依頼の受け方とゴールが分かりやすいものだと思います。

音楽は工程(作曲、編曲、レコーディング、ミックス、マスタリング)と、良い感じに分かれているので、 会わずとも、オンラインでチャットや会議をする事によって実現可能でした。 歌、編曲、ギター、ミックス、著名なスペシャルな能力を持った方に直接頼めるのは、凄く感動しました。

こういった会わなくても完結するくらいまで、責任が分解された仕事というのは今後もオンライン主体で普及していくと思われます。 また、能力がスペシャルな方はオンラインのコミュニケーションも丁寧だというのも素晴らしいですね。

システム界でも、特定のスーパー個人(に見える方)に仕事を頼むことから普及していくかもしれません。 スーパー個人も重要ですが、良いチームを作って掛け算で強くなっていく事が本来は望ましいと思いますが、 チーム力もオンラインで高められることが望ましいですね。

余談ですがビールをオンライン発注

第3回目のビール作りは、オンラインで発注しました。 フジヤマハンターズビールさんは、Instagramのライブ中継で仕込みを届けてくれたので、非常に満足しています。 今度は、紫色のハードセルツァーです。また当選イベントをやりたいと思います。

今度はセルツァー

オンラインで人を育てる

若い頃、面白い大人にあって、その後の進む道を師事してもらうのはとても大事なことの一つかと思います。 僕も就職直後に、お師匠(所属企業が外注していた企業の方でしたが)と出会うことによってエンジニア人生が変わったのを覚えています。

社内だとバ美肉(分からない方は検索を)して、中高生にギターを教えている人もいるのですが、 全く境遇の異なる、普段出会えない方に自分が築き上げた知見を提供するのは面白いことなのではと思っています。 試験的に弟子をもって、教えることを通じて何かを学ぶのも大事なのではと思う今日この頃です。

求む、より良い偶然のつかみ方

皆さんは偶然から幸運をつかむために、どういった取り組みをしていますか? もし、良いアイディアがあったら是非共有して頂きたいです。 良い取り組みで、この記事をUPDATEできるようになりますように。

記事の見出し写真

記事の写真は、様々に様々な偶然の積み重ねで、仲間になったCommerbleの仲間たちと。 ものすごい偶然の積み重ねで、仲間になった親方はこの日欠席。

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